9月11日は、「ドラッグ オン ドラグーン」の発売日(当時2003年)だということで、あらためてこのゲームについて書いていこうと思います。
といっても、実は過去にこのゲームの感想を書きなぐったブログを作っていたんですが、インターネットの海のどこかに消え去ってしまっていました…。
当時ほど情熱的に書くことはできませんが、歳月を経てあらためて思い出や感想を書いていきます。
※ネタバレ控えめです。
「ドラッグ オン ドラグーン」ってどんなゲーム?
「ドラッグ オン ドラグーン」は、一騎当千の爽快感と、地上、低空、上空と変化に富んだ戦場が特徴のアクションRPGです。
物語は、“世界の封印を守る女神” である主人公カイムの妹フリアエを中心に、帝国軍と連合軍の激しい戦いの日々、そしてこの世界の行く末が描かれています。
なお、このゲームはマルチエンディングのため、すべてのエンディングを見るには何度も周回する必要があります。
個性豊かなキャラクター
このゲームについて語るには、キャラクターの「狂気」も無視できません。性格、人格もろもろ多大な問題を抱えたキャラクターたちは強烈な印象を残しています。
主な登場人物:
- カイム: 両親をブラックドラゴンに殺された亡国の王子。帝国兵を殺すことに生きがいを見出す。
- フリアエ: カイムの妹。世界の封印を守る女神。生きる気力を失った重度のブラコン。
- イウヴァルト: フリアエの元許嫁。カイムに嫉妬し、やがて狂気に染まっていく。
- レッドドラゴン: カイムと契約した雌ドラゴン。契約の影響で声が出ないカイムの代わりによく話す。
- ヴェルドレ: 神官長。女神を守るためカイムに協力する。ピンチになると平気で保身に走る。
- レオナール: 道中で仲間になる。フェアリーとの契約者。性癖のせいで弟たちが死ぬ。
- アリオーシュ: サラマンダーとウンディーネの契約者。夫と子供を殺されたショックで精神が不安定。子供を食べたい。
- セエレ: ゴーレムとの契約者。双子の妹マナを探すために仲間になる。「いい子」そうに見えるが打算的。
「全員狂人」と紹介されても致し方ないところではあります。リメイクできるのか心配なほど。
お気づきかと思いますが、この中で一番まともなのはドラコンです。
なぜ「ドラッグ オン ドラグーン」に惹かれたのか
ダークファンタジーと銘打ったものに興味があったのと、ドラゴンが味方ってのが最高ですね。
そして、藤坂公彦氏のキャラクターデザインがどストライクだったのも後押しして、「これは絶対にやろう」と決めたという感じです。
初クリアは初期装備、そしてのめりこむ
当時、武器変更の仕方をわかっていなくて、ずーっと初期装備で進めていました。
とにかくストーリーを進めたい一心で突き進み、最初のAエンドは初期装備であるカイムの剣のままクリアしました。
Aエンドから怒涛のマルチエンディング回収へ
「ドラッグ オン ドラグーン」はマルチエンディング形式のゲームで、Aエンドを終えただけでは納得できないシナリオになっています。
当然エンディングを見ても満足できず、次なるエンディングへ…。
B~Eエンドまでは、さまざまな条件をクリアすることで比較的簡単に到達できるのですが、Eエンドだけは武器を全部集めてコンプリートするという大変な条件でした。
さすがに難しくて、後半はちょっとだけ攻略サイトのお世話になったりました。攻略サイトに頼ったのは「ドラッグ オン ドラグーン」が初めてです。
Eエンドを見終わったあと、しばらく「最後のあれは何…??」となったのは言うまでもありません。
大好き「鉄塊」
武器に「鉄塊」というデカイ剣があるんですが、それがお気に入りでした。
重量があり、振り回すときのモーションはゆっくりなんですが、攻撃範囲は広く威力も絶大。
ヒットした敵がなすすべもなく吹っ飛んでいくのが楽しくて、「鉄塊でも振り回すか…」という感じでゲームを始めることもしばしば…。
ちなみに、ジャンプ攻撃しながら武器を振るととても素早く振れます。
(あとから調べると、ダッシュ攻撃とジャンプ攻撃は全武器共通モーションらしい)
ひまさえあれば低空戦
低空戦ステージは、カイムを乗せたドラゴンが低空飛行しながら炎ブレスを敵兵にボンボン打ち込むのが醍醐味なんですが、これがすごく面白くて。
敵兵を全部たおすと、黒いゴミが一掃されてきれいになるんですよ。地上が。
鉄塊と同じくらい、低空戦は「ストレス発散するか~」くらいのノリでよくプレイしていました。
ただし、弓兵とか魔道兵のヒット率が異常に高いのでそういう敵はカイムでなぎ倒します。(ドラゴンが撃たれると、カイムが地上に振り落とされる)
タイムアタックは何度も挑戦
武器をそろえるため、苦手なタイムアタックもすべて挑みました。
こればかりは攻略サイトを見たって仕方なく、とにかくプレイしてステージに慣れていくしかないので、何度も何度も挑戦しました。
タイムアタックの達成感はすごいですが、正直もうやれる自信はありません(笑)
「ドラッグ オン ドラグーン」とはなにか
発売から22年経った今、「ドラッグ オン ドラグーン」とはどういうストーリーだったのかを改めて考えてみると、これは、この世界の「終わりの始まり」を描いているのだと感じました。
だからどのエンディングを迎えても、プレイヤーが思うようなハッピーエンドは存在しない。
けれど、そこにこそ、この作品の魅力があるのだと思います。
安易な救済に頼らない、徹底したダークファンタジーの世界観は当時の私に強烈なインパクトを与えてくれました。
様々な気付きをもらった、心に残る作品
そして「ドラッグ オン ドラグーン」は、私に「ディレクター」という存在を意識させた最初のゲームでもあります。
特に「ニーア レプリカント」のデモムービーを見た時、その独特の雰囲気に「ドラッグ オン ドラグーン」との共通点を感じ、その後ディレクターが同じ人物だと知って大興奮した覚えがあります。
それまで、ゲームは誰が作ったのかなど考えたこともありませんでした。けれど「ドラッグ オン ドラグーン」を通して、ゲームにおける「作家性」に気づいてクリエイターへの関心を抱くようになりました。
様々な気付きを与えてくれた「ドラッグ オン ドラグーン」は、私にとって特別な作品です。
その狂気に満ちた世界観、魅力的なキャラクター、そしてゲームを通して得た新たな発見は、ずっと心に残り続けると思います。